波乱の時代(下)

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波乱の時代
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波乱の時代(下)
Book
アラン グリーンスパン
価格(税込): 2,100円
在庫あり。 : 1,500円以上は、送料無料
SalesRank : 82475

Publisher : 日本経済新聞出版社 ( 2007-11-13 )
Studio : 日本経済新聞出版社
ハードカバー : 400 pages H:134 x L:748 x W:535
日本経済新聞出版社
日本経済新聞出版社
マーケットプレイス情報
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より良い社会 を 求めるため の 実験 は 続けなく て は ならないだろう : 2009-02-06
 上巻 の 回顧録調から打っ て 変わっ て 、 下巻 で は 著者から見た世界経済 の 現在 と 未来 が 語られ て いる 。 まず は 日本や欧州 、 中南米など 、 世界経済 の キー と なるような国 の 経済政策 の これま で の 傾向 に つい て 語り 、 エネルギー問題や高齢化問題など 、 今後 の 世界経済 の 大きな課題 の 原因 を 、 新自由主義的な視点から分析し て いる 。 日本 の 経済政策 に 対する分析や 、 アメリカ の 教育問題 に 関する分析など 、 かなり率直 に 思ったこ と を 語っ て いるよう に 見受けられる 。
 ただ 、 大きな課題設定 と し て は 適切だ と は 思う の だ が 、 そ の 解決 は 全 て 新自由主義 に よる の が 適切だ と 言う単純さ は 、 心霊現象 の 原因 は 全 て プラズマだ 、 と いう思想 に 似た危うさ を 感じる 。 確か に 、 経済 は 市場 を 無視し て 成立する も の で は ない が 、 市場 は 非常 に 大きな力 に は 容易 に 屈する も の で ある 。 市場 は そ の 過程 に おい て 正しいか も しれないけれど 、 結果 が 最善 と は 限らない と 思う 。

 物理学 で は 、 古典力学 で 大きな物体 の 動き が 説明 で きるよう に なり 、 量子力学 に より非常 に 小さな物体 の 動き が 確率論的 に 予測 で きるよう に なった 。 そし て 古典力学 は 量子力学 の 近似 と し て 説明 で きるこ と も 分かった 。 つまり 、 非常 に 小さな原子 の 動き も 、 それ が 寄り集まっ て 出来た星 の 動き も 、 根本的 に は 同じ理論 で 説明 で きるわけだ 。 こ の 理由 の 一つ は 、 同じ種類 の 原子 は 全く同じ性質 を 持つこ と に ある と 思う 。 つまり 、 ど の 原子 を 選ん で も 、 種類 が 同じならば挙動 は 同じな の だ 。
 一方 、 経済学 は 人間 の 行動 を 予測する学問だ 。 そし て 経済 の 構成要素たる人間 は それぞれ異なる 。 こ の こ と が 予測 を 難しくし て いる 。 確か に 大部分 の 人 は 同じ状況 で は 同じよう に 行動 を 取るか も しれない 。 しかし 、 他人より儲けよう と 思い実行 で きる人 は 他人 と 違う行動 を 取る 。 これ が 経済学 が 理論 と し て 完成し得ない理由 の 気 が する 。
 さら に 問題な の は 、 大金持ち の 経済 に 対する影響力 は 、 普通 の 人たち の 経済行動 を ほ と んど無視 で きるほど大きい と いうこ と だろう 。 こう考える と 、 経済 に おける人 の 集団 は 必ずし も 均質 と は いえず 、 寡数 の 大資本家 の 影響 に よっ て 左右されるこ と も ありうるだろう 。 だから 、 市場 が 全体 に と っ て 最善 の 結果 を も たらすわけ で は ない と 思う の だ 。

 市場 は 確か に 正しい 。 しかし 、 正しくない行動 を する人 に も 最良 の 結果 を も たらすため に 、 より良い経済政策 の あり方 を 探す姿勢 は 失わない方 が 良いだろう 。

「経済ポピュリスト」へ の 警鐘乱打 : 2008-04-27
回顧録 で ある上巻 に 対し て 、 下巻 は 今後 の アメリカや世界 の 経済政策 の 課題 と それ に 対する経済論考 と なっ て いる 。 共通し て 伝わっ て くる の は 、 政策 の 合理性 を おびやかす「経済ポピュリスト」 に 対するグリーンスパン の 強い懸念 で ある 。

上巻 を 読ん で 意外だった の は 、 90年代 を 通じ て アメリカ の 財政 は 黒字 を 保っ て いた と いう事実 で ある 。 そ の ような実感 は なかった 。 グリーンスパン は 、 フォード と クリントン を 高く評価し て いる 。 連邦政府 の 中長期的な運営合理性 を 堅持し 、 選挙民 に お も ねらなかったからだ 。 言い換えれば 、 彼ら の 政権 が グリーンスパン の 提言や考え方 に 忠実だった と の 自負な の だろう 。

前半 は 、 米国 、 中国アジア 、 ロシア 、 中南米各国 の 経済政策 を ふり返る が 、 そ の テーマ は 「成長」「財政 と 福祉」「経常収支 と 債務」「グローバリゼーション」「金融市場 の 統御」「規制」 と いったマクロ運営 の あり方 で ある 。 後半 は 、 「格差」「高齢化」「エネルギー問題」 と いった21世紀前半 の 世界 が 直面するホット・イシュー を あげ て いる 。

驚き で も あり 、 失望 で も ある の は 、 わ が 日本 の こ と が ほ と んど触れられ て いないこ と だ 。 金融機能不全 に 対する宮沢大蔵大臣(当時)や年金破綻懸念 に 対する官僚 の コメント が あまり に 浮き世ばなれし て いたこ と の み が 紹介され て いるだけだ 。 おそらく 、 日本 の エリート・テクノクラート の 過剰な自信 と 、 いか に も 選挙民 を 見下し軽視する姿勢 に 鼻白ん で しまった の だろう 。

そ の 後 の 、 「聖域なき改革」 と いう看板 を かかげ異常 に 盛り上 が った小泉劇場 と 、 「格差社会」「年金批判」「ガソリン国会」「後期高齢者医療保険」などなど 、 いま の 与野党あげ て の ポピュリズム合戦 に つい て の グリーンスパン の 感想 が 聞きたい も の だ 。

経済学 の 入門書 に ピッタリ! : 2008-02-18
本書 は 資本主義 の 基礎 を 学ぶ本 と し て 優れ て いる と 思い ます 。
私 が アメリカ に 留学し て いたころ経済学 の 授業 で 500ページ を あろうか と いう教科書 を 何冊 も 読まされました が 、 本書 は それ に 相当する良書 で す 。 彼 の 言っ て る事 が 全 て 正しいか は 疑問 で す が 、 少なく と も 人生 の ほ と んど を 経済 に 掛け て きた人 と し て 一聞 の 価値 は あり で す 。 資本主義 の 根本 は 分業 に あり ます 。 個人 が それぞれ の 欲 を 追求するこ と に よっ て 結果 と し て うまく回っ て いる 。 そし て グリーンスパン は 自分 の 興味 が も っ と も ある経済 と いう分野 に つい て 研究 を 重ね て きた人物 。 本書 を 読む事 は プラス に は なれどマイナス に は なりません 。

われわれ も 明るい未来 を 思い描けるような構想力 を 持ちたい : 2008-02-10
元FRB議長 で あったグリーンスパン の 自叙伝 と 世界経済 の 展望 を 記した書物 で ある 。

 前半 は 、 バンド奏者から大統領顧問 に なるま で の 成功物語 で 、 よくあるアメリカンドリーム の ひ と つ に すぎない 。

 後半 に なり 、 一流 の 経済運営 を し て きたグリーンスパンらしさ が 感じられる 。 「グローバリゼーション と 規制」 、 「教育 と 所得格差」 、 「高齢化する世界ーだ が 支えられる の か」 、 「コーポレート・ガバナンス」 、 「長期的なエネルギー の 逼迫」などなど 、 現代 の 世界(そし て 日本 も ) が 抱える多く の 問題 に 、 著者なり の 考え方 を 提示し て いる 。 最後 の 「未来 を 占う」 で は 、 多く の 問題 は ある に せよアメリカ の 経済 は 2030年 に は 、 現在より も 4分 の 3大きくなっ て いる と 予測し て いる 。 と いうより 、 将来 は 明るい と 予測するこ と こそ が 、 人類 が 逆境 に 耐え て 進歩し て いくため の 処方箋 で ある と し て いる 。
 残念な が ら本書 で は 、 日本 に 触れられ て いる部分 は 少ない が 、 われわれ も 明るい未来 を 思い描けるような構想力 を 持ちたい 。

長期投資家 に 必読 の 書 : 2008-02-08
 上巻以上 の 出来 。 彼 の 基礎哲学(スミス 、 フリードマン等) と 各国評価 が 一貫し て いる論理性 は 凄い 。 彼 の 見る 、 中国・ロシア・インド・英以外 の 欧州へ の 警報 は 確か に 受取った 。 これら の 指標 が 警報サイン と し て 出現したら 、 それら の 国 は 「売り」 で あろう 。 投資家 は 一考すべき 。
 教育 、 所得格差 、 環境 、 エネルギー 、 年金・医療問題 に は エコノミスト と し て の 処方箋 が 示され て い て 、 参考 に なった が 、 最適解 で は ないか も 。 金融サイドから の み の 提言 の 限界 は 、 私自身 は 認識し て いる 。
 彼 の ユーモア は 貴重だ 。 70歳 の プロポーザル で 5度目(相手 は 3度目 と 認識) で やっ と 相手 に 通じた と か 、 スピーチ が やっ と 理解 で きた と いう聴衆 の コメント に 対する在任時代 の 曖昧模糊表現へ の 切返しなど 、 クスクス笑える場面 も 多い 。 私 も GS の ガールフレンド に なり 、 世界経済 を 是非議論したい と 思える 。
 


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