マダム・エドワルダ/目玉の話 (光文社古典新訳文庫)

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マダム・エドワルダ 目玉の話
光文社古典新訳文庫
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マダム・エドワルダ/目玉の話 光文社古典新訳文庫

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マダム・エドワルダ/目玉の話 (光文社古典新訳文庫)
Book
バタイユ
価格(税込): 440円
在庫あり。 : 1,500円以上は、送料無料
SalesRank : 115354

Publisher : 光文社 ( 2006-09-07 )
Studio : 光文社
文庫 : 165 pages H:55 x L:583 x W:417
光文社
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バタイユ文学 の 根底 に ある も の =裸 の 純粋性 : 2008-07-27

バタイユ を 語る と き 、 必ず「エロティシズム」 が 引き合い に 出される 。
しかしこ の 「エロティシズム」 と いう も の は 、 ある意味 で 非常 に 曖昧だ 。

私 は バタイユ は 、 人間 は エロティシズム を 通過するこ と で 、
己 の 孤独 を 知り 、 己 の すべ て を 取り去った「裸」 の 自分 を 自覚するこ と が で きる
と 考え て いた と 思う 。

ただ私 は あまりバタイユ の 言葉 を 「理屈」 で 理解したい と は 思わない 。
彼 の 言葉 は 、 挑戦的な 、 感覚的な「詩」 で ある 。
読者 は それ を 「読む」 の で は なく 、 「感じる」こ と 。

だからこそ彼 は こ の 本 の 冒頭 で 、

 きみ が あらゆる も の を 恐れ て いるなら 、 こ の 本 を 読みたまえ 。

と 読者 に 言う 。 エロティシズム と は 何か を 彼 は 語っ て いる の で は ない 。
エロティシズム の 先 に ある も の こそ 、 ある真実だ と 彼 は 信じ て いる 。
そ の こ と を 語っ て いる の で ある 。

2作 と も シンプルなストーリーだ が 、 あっ と 言う間 に 傍線だらけ に なっ て しまう 、
いくつ も の 「こ と ば の 断片」 が 、 無遠慮 に こちら の こころ に 踏み込ん で くる 。
そ の 不思議な感覚こそ が 、 バタイユな の か も しれない 。


バタイユ の 光芒いまだ : 2008-06-14
生田耕作や澁澤龍彦ら の エロティシズム文学へ の 理解 は 、 た と え彼ら が 先蹤 を つけたフロンティア で あった と し て も 最早古い と 思われる 。 澁澤など は バタイユ の 『エロティシズム』 を 読ん で 自決した三島へ の 回顧 と し て 「俺 が 訳した『エロティシズム』 を 読ん で いればあんなこ と に は ならなかった の に 」 と 言った と いう 。 いか が な も の だろうか 。

バタイユ の 美的理論なる も の が 、 人間存在 の 根幹 の 一端 に 触れ て いる の は 間違いない が 、 三島自決云々 と は おそらく関係 は なかっただろう 。 岡本太郎 が 凄いなど と は 一度たり と 思ったこ と の ない評者からすれば 、 パリ の 場末 の 売春宿 で の 交流以上 と も 以下 と も 考えられない 。 それ は 直接的な交流 で あろう が 、 間接的な交流 で あろう が 、 同様 の 範囲 に 収まる と しか思えない 。
いずれ に し て も 、 澁澤 も バタイユ も 過大視されすぎ て いる と いう の が 評者 の 本音だ が 、 本書 が 面白い小説 で あるこ と は 疑い得ない 。 コクトーなど の 詩的なお遊び と 違い 、 と に かくイッ て しまっ て いる 。
ベンヤミン と も 交流 が あったらしいバタイユ は そ の 交流 の 場 に 何か を 生み出した人 で は ある と 思われる 。
他面 、 主著 と される『呪われた部分』 は 普遍経済論序説など と し て 、 かつ て 浅田彰 が 絶賛し て いたようだ が 、 浅田 は 経済学者 と し て ま と も に これ を 論評した気配 は なく 、 そ の 「蕩尽」なるキーワード に キッチリ と した経済学的な定位 が なされた と は 言い難い 。 一つ間違えばトンデモ本 の 一種 に なりかねない も の だ と いうこ と も 押さえ て おいたほう が よかろう 。 ニーチェ と ヘーゲル の 交差 と か何 と か 、 当方不勉強 に し て 何 の こ と かさっぱりわからない 。

「眼球譚」=「目玉 の 話」 : 2008-02-25
優れた既訳 が ある作品 に 、 果敢 に 挑ん で こそ の 「新訳」 。
これ は 、 バタイユ の 饒舌 と 混沌 を 、 驚くほど の リーダビリティ で 現代日本語 に 見事 に すくい取った 、 快著 で ある 。
中田訳「眼球譚」 に 慣れ親しんだ目 に も 、 清新 で しなやかな「文体」 に は 瞠目させられる 。
こんな話 を 、 こんな簡単 に 、 しか も ちゃん と 深く 、 読め て しまっ て いい の か… と 、 これから読む若い人たち が 心配 に なっ て しまい ます 。

裸 で あるこ と の 不安 : 2008-01-04
「…きみ は ひ と りぼっちか?寒け が し て いるか?
 きみ は 知っ て いるか 、 人間 が どこま で 「きみ自身」 で あるか?
 どこま で 愚か で あるか?そし て どこま で 裸 で あるか?」(冒頭より)

「スキャンダラス」「変態」「エロティシズム」 。
バタイユ を 語る言葉 は いろいろあるけれど 、 根底 に ある の は 「不安」 で は ないか と 思う 。

みんな が 当たり前 に 服 を 着 て いる現実 に 、 自分だけ裸 で いるような不安 。
なじめない 、 戻れない 、 だけど服 を 着るこ と は 自分 に と っ て ひどく難しい 。
そんな不安 と 孤独 が 、 両作品 の 中 に 流れ て いるよう に 思える 。

同じエロティシズム で も 、 「マダム・エドワルダ」 と 「目玉 の 話」 で は 、 描かれ方 が ずいぶん と 異なっ て いる の も 興味深い 。
(結びつけられる も の が 、 前者 は 星空 、 後者 は 目玉)

バタイユ の 作品 は おそらく 、 理性的な批評など必要 と し て いない 。
読んだあ と に ある の は 、 も っ と 感覚的 で 直感的な も の だ と 思う 。
さらけ出し て 、 暴かれるよう で 、 しばらく妙な余韻 が 残る 。

バタイユ を 見よ : 2006-12-11
昨今岡本太郎 と の 関係など で 誤解 を 招き易いバタイユ 。
「悪 の 秘密結社 の リーダー」「魔術 で ナチ を 攻撃した男」
マスコミ が 語る虚 の バタイユ像 は 全 て 捨 て て 、 こ の 本 に 挑むこ と 。
バタイユ が 提示し続けたコミュニオンや聖なる も の の あらわれ に 、
これほどま で 簡素な文章 で 触れるこ と が で きる と は 。
訳者 、 そし て 古典新訳シリーズ に ただただ頭 が 下 が るばかり で す 。


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