戦艦大和誕生〈上〉西島技術大佐の未公開記録 (講談社プラスアルファ文庫)

戦艦大和誕生〈上〉西島技術大佐の未公開記録 (講談社プラスアルファ文庫)
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戦艦大和誕生〈上〉西島技術大佐の未公開記録
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戦艦大和誕生〈上〉西島技術大佐の未公開記録 (講談社プラスアルファ文庫)
Book
前間 孝則
価格(税込): 987円
在庫あり。 : 1,500円以上は、送料無料
SalesRank : 66080
Publisher : 講談社 ( 1999-12 )
Studio : 講談社
文庫 : 451 pages H:102 x L:591 x W:417
講談社
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戦前 の 造船技術 の 結晶 、 大和 。 技術者 の 方 に ぜひ読ん で も らいたい 。 : 2006-12-06
戦艦大和 を 作った男 、 西島 の 造艦 に 捧げた半生 を 描く 。

険悪化する日米関係 を に らみ 、 短期間 で しか も 安く超弩級戦艦 を 作るこ と を 要求された西島 は 、 それま で の 日本 に は 全くなく 、 独自 に 研究 、 実践し て きた生産管理手法や革新的な造船技術 を 総動員し て 、 海軍 の 要求 に 応え大和 を 送り出すこ と に 成功する 。 しかし西島 の 仕事 は それ で 終わる訳 で は なかった 。

戦争 が 進む に つれ て 、 武器や食料 、 燃料 の 輸送 の ため の 輸送船 の 重要性 が 認識されるよう に なる 。 占領した南方地域から の 資源 の 輸送や 、 最前線へ の 物資 の 補給 が で きなければ戦争 を 継続するこ と が で きない の だから 。 そ の 統制 を 海軍 が 行なうよう に なる と 西島 が そ の 責任者 と し て 登用される 。 そし て 、 以前 に も 増し て 徹底した短期間 で の 建造 を 要求されるよう に なる 。 戦争末期 に は 艦艇 の 製造 の 必要 が なくなる と と も に 航空機 の 製造さえ任されるこ と と なる 。

兵器 の 性能 、 兵士 の 技量 、 士気 と と も に 勝敗 を 左右する 、 国 の 「生産能力」 。 そ の 「生産戦」「技術戦」 と いう側面 の 「 も う一つ の 戦争」 に スポットライト を 当 て た 、 上下2巻 に 渡る非常 に 興味深い労作 で ある 。 現状 に 決し て 満足するこ と なく 、 次々 と 改革 を 推し進め て 行く西島 の 姿 に 技術者 と し て の 理想像 を 見るこ と が で きる 。 技術者 の 方 に ぜひ読ん で も らいたい本 で ある 。


現在 に 繋 が る生産管理 の 理論 : 2006-07-09
私 は こ の 本 を 大和 の 本 と し て と は 読みません で した 。
西島大佐 の 類い稀なる多種少量個別受注製品 の 生産管理理論 と し て
読み解い て 行きました 。
実際 、 こ の 方式 は コンピューター と PERT を 組み合わせ て 、 各工程 の
着手順 を 厳密 に 規定し て 行く と そ の まま「SASP」(「造船 の 計画管理」
に 詳しい で す) に なり ます 。

何か と 遅れ が ちなPERT を 已め て やる と 、 TOC理論 の 「クリティカルチェーン」
に なり ます 。
これ は 過去 の 物語 で は ありません 。 決し て 。

現代 に 生き続ける「戦艦大和」 : 2006-01-28
戦艦大和建造 の 実質的な現場責任者(船殻主任) は 、 西島亮二造船少佐(当時35歳) で ある 。 西島 は 戦後 、 公 の 場 で は ほ と んど発言するこ と なく沈黙 を 守り通した 。 インタビュー嫌い で 、 雑誌など の 依頼原稿 も ほ と んど断っ て いる 。 そ の 西島 が 実 は 原稿用紙一千枚 を 越える回顧録 を 書き残し て いた の だ 。 「海軍技術大佐(造船)西島亮二回想記録」(防衛庁防衛研修所戦史室 、 1971年) と いう 、 一般 に は 非公開 の 大部 の 回想録 で ある 。

本書 の 著者前島 は 1995年(平成7年) 、 満93歳 に なる西島 と そ の 家族 を 訪問し て 資料 の 閲覧 を 願い出る 。 回想記録 と そ の 他膨大な参考資料 を 突き合わせるこ と に よっ て 浮かび上 が っ て くる の は 、 西島 が 長い時間 を かけ 、 苦労し て 独力 で 開発したすばらしい造船管理法 の 全容 で ある 。

例えば 、 戦艦大和 の 船殻工場 で の 工数 は 99万9千35工数 で あった 。 これ に 対し て 、 2号艦「武蔵」(三菱長崎造船所) の 工数 は 、 大和 の 約2倍以上 で あり 、 した が っ て 建造日数 、 建造費 と も に 大和より大幅 に 大きな数字 と なっ て いる 。 しかしこ の 事実 は 戦後 に なっ て も ほ と んど公 に は され て いない 。

それ は と も かく 、 西島 が 確立した効率的な造船建造システムこそ 、 敗戦後わずか11年 に し て 日本 を 造船業世界一 に 押し上げる原動力 と なった の で ある 。 戦艦「大和」 は 現代 に 生き て いる 。 西島 の 科学的な生産管理システム は 、 そ の 後 の 生産大国日本 の 源流 の 一つ に なった と いえる で あろう 。

示唆 に 富む : 2005-12-29
これ は 組織 と 技術 を 冷徹 に 記録した味わうべき本だ と 思い ます 。
戦艦大和 と いう と 、 大艦巨砲主義 の 象徴 と し て の 批判 の 的 に なったり 、
ナショナリズム の 対象 と し て 語られたりする の で 難しい と 思い ます が 、
と て も 深い本 で す 。

当時 の 日本 の 技術力 、 アメリカ の すごさ 、 技術者 の 献身 と そ の 限界 、
組織 の 動き の 鈍さ 、 判断ミス に つな が る誤解 、 等々示唆 に 富む内容だ と 思い ます 。

と て も 勉強 に なりました 。

「大和」 を つくったスゴ腕技術者 に 、 心底震えました : 2005-01-14
 ゼロ戦 と 戦艦大和 は 、 いろんな意味 で 今 も 日本人 の 心 を と らえ て 離さない 。
 ゼロ戦 は たくさん の 本 を 残し て も らった 。 あ の 堀越さん曽根さん と いうゼロ戦 の 技術者 も 、 たくさん の 本 を 残した 。 小説 も ある 。
  で は 、 戦後造船王国 に なった日本 の 原点「大和」 は 、 沖縄特攻 の 戦記物以外 に どんな本 を 残し て も らっただろうか 。 何 も ないようだ 。

 戦後生まれ の 日本人 と し て 、 現在技術者 の は しくれ と し て 、 当時大和 を 建造した技術者たち が 、 何 を 考え 、 どう行動したか 、 どんな苦労 を し て きたか の 話 を 読みたい と 思っ て きた 。
 やっ と 見つかりました 。 前間さん の こ の 本 で す 。 基 に なった の は 、 「大和」 の 船殻主任 で 海軍技術大佐・西島亮二氏 が 、 戦後ひそか に 残し て いた と いう1千枚 を 越える未公開手記 で ある 。

 上巻 の 前半 は 、 西島氏 の 生い立ちから九大 を 出 て 海軍 に 入ったいきさつ を は さみな が ら 、 当時 の 国際情勢 と 日本 の 立場 を 詳細 に 調べ て 、 大和建造 の 決定ま で を 丹念 に 書い て いる 。
 戦後造船業界 の みならずあらゆる産業 に 波及した 、 材料 と 部品 の 標準化 の 徹底化 、 納期短縮 の ため の ブロック工法 の 導入など は 西島氏 が は じめた と いう 。 さら に 、 そ の 後 の T自動車 の カンバン方式 に なる部品調達方法 と 生産管理法ま で 考案し て 、 造船 に 導入し て いる 。

 これら の エピソード と し て 、 大和 を 建造した海軍呉造船廠 が 、 戦後I重工 の 造船所 と なり 、 I重工 が そ の 後 、 呉 の 生産管理 を 電算化システム に しよう と した時 、 西島氏 が 残した大和 の 生産管理システム は 、 ほ と んど変更しない で そ の まま電算化 で きた の で 、 大和建造 の システム は いか に すぐれ て いたか 、 関係者 は 非常 に 驚いた と いう 。 や は り 、 世界最大 の 大和 を 短期間 に 建造 で きた裏 に は 、 こういうスゴイ技術者 が いたから可能だったんだ と 、 心底震えた 。
 
 後半 は 、 西島氏 の 記録 を 随所 に 引用しな が ら 、 いよいよ呉 に おける船体建造 に 入る 。 技術者出身 の 前間さん は 船 の 構造や技術 を 分かりやすく説明しな が ら 、 話 を 進め て ゆく 。 当時 の 軍港 の 町呉 の 市民 は これ を どう見 て いたか 、 秘密保持 の ため海軍 は どうしたかなど も 紹介し て いる 。
 上巻 で は 大和 は まだ建造 の 途中 で す が 、 技術者 の 大先輩 の 体験談 と し て 、 何度 も 興奮しな が ら読みました 。 講談社 の 新書 に 入った の で 残し て も らえるようだ 。 実 に 読みやすい本な の で 、 ぜひ次代 を 担う若い人たち に も 読み継い で も らいたい本 で す 。


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