愛でもない青春でもない旅立たない

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愛でもない青春でもない旅立たない

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愛でもない青春でもない旅立たない
Book
前田 司郎
価格(税込): 1,365円
在庫あり。 : 1,500円以上は、送料無料
SalesRank : 164348
Publisher : 講談社 ( 2005-09-16 )
Studio : 講談社
単行本 : 160 pages H:63 x L:740 x W:598
講談社
講談社
マーケットプレイス情報
中古最安値: 928 円32%off
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気 に なる作品 で あるこ と だけ は 間違いない : 2008-08-20
モラトリアム下 に ある大学生 の 日常 を
ただただ淡々 と 描い て いる 。
堅苦しい理屈 を 、 恐らく は 意図的 に
思考から も 筆致から も 丁寧 に 消すこ と に よっ て
独特 の 雰囲気 を 醸し出すこ と に 成功し て いる 。

唯一 、 そ の 微温湯的な構造 を 破壊する の が
夢 の 挿話 と そこ に 登場する少女 の 存在 で 、
ラスト 、 そ の 夢 の 世界 が 現実世界 を 覆い 、
イメージ が 乱舞し て 終わる 。 こ の ラスト の
処理 を どう解釈すればいい の か 、
正直私 に は よく判らない が 、
気 に なる作品 で あるこ と だけ は 間違いない 。

七五調 に 繋 が っ て 、 消える : 2008-03-22
「愛 で も ない青春 で も ない旅立たない」見事な七五調 。 それ で い て 何 も 言っ て いない 。 こ の タイトル が 、 良い 、 と いうか 、 好きだ 。

ある の は と り と め の ない文体だけ 。 全然押し付け が ましくなく て 、 と いっ て クールすぎるわけ で も なく て 、 適量 。 そこそこゆるく て 、 そこそこ緊密 で 。 一応 、 筋 は あるけど 、 「僕」 が いつ の 間 に か失恋し て いるくらい の も の で 。

で も 、 やっぱりな に も ないけどな に か が あっ て 、 それ は きっ と タイトル の 七五調みたいな も の だ 。

<「ロマンスカー」山本 が 言った 。
 「ロマンスカー!」僕 は 叫ん で みた 。
 「ロマンス!」「ロマンス!」山本 が 二回叫んだ 。
 「ロマンス」僕 も 言った が 、 そろそろやめるタイミングだ と 思った の で 一回 に し て おく 。
 「ロマンス!」山本 が 最後 に 一回叫んだ が それ は なん と なく失敗っぽい感じ に なった 。 >

た と えばここ に は 七五調 が ある 。 七五調 を 起動させ て 、 あ と は 調子 に 身 を 任せる 。 それ を 超え て しまう と 、 失敗っぽい感じ に なる 。 こういう文章 の 集まり で 、 こ の 小説 は 出来 て いる 。 失敗っぽくならないぎりぎり の と ころ を 、 意外 と 張りつめた と ころ を 綱渡りし て いる 。 終わるタイミング を 、 いつ も 見計らっ て いる 。 たぶん 、 何か が 始まる の を 恐れるからだ 。 それ は きっ と 、 小説なら 、 「物語」 と 呼ばれる も の だ 。 物語 が 始まる前 に 、 文章 を 終わるタイミング を 、 こ の 小説 は いつ も 計っ て いる 。

そ の こ と を 「僕」 は 自覚し て いる 。 そし て 、 そ の こ と に どこか焦り を 感じ て いる 。 <何し て んだ俺 は !>

全部 を 、 自分 で コントロールし て いるような感覚 。 語調 と 自分 が 繋 が っ て しまっ て 、 自分 が 見えなくなっ て しまう感覚 。 気 が つく と 、 誰 も いなく て 、 な に も なく て 、 「僕」さえ も いなく て 、 だから 、 こ の 小説 は 、 と て も 面白く 、 爆笑しな が ら 、 に や に やしな が ら 、 読者 と し て 、 作者 を コントロールしな が ら読ん で いるような気 に なる の だけれど 、 そ の うち読者 の 僕 も 繋 が っ て 消え て しまっ て 、 読後感 は 、 寂しく 、 哀しい 。

僕 は 、 好き で す 。 で も 、 哀しい で す 。 なん と なく 、 こ の へん に し と き ます 。

「現代文学」 : 2007-01-11
 これぞ現代文学 。 いったい何 が 中心な の か 、 不可解 に 挿入される夢 の 挿話 も 、 そ の なか の 少女 も どこへやら 、 青くさい青春 の 日々 は しかし鬱々 と 過ぎ て いく 。
 しかし 、 こういう青春小説 は 書く の が 難しい 。 た と えば 、 主人公 に 僕 は 駄目なやつなんだ と 言わせた と し て も 、 それ は 安いナルシズム と 受け と められ て 失敗しちゃうから 。 ただ 、 これ は やよい 。 駄目な理由 が 曖昧 で あり 、 心情 と 背景(エピソード) を うまくあわせ て 、 そんな に 語り が うっ と うしくない 。 それ は けれど 、 文章 の なせる業 、 か も しれない 。
  に し て も 、 文章 が よい 。 イメージ的 に は (綿矢りさ+舞城王太郎)÷2+αーβ と いった と ころ 。 なかなか好み の 文章 で ある 。 こ の あ と の 「北区 の 滅亡〜」 が どうやら傑作らしい の で 、 そっち も 読みたい 。

秀逸 : 2007-01-01
自己愛 に よっ て 濁され て いない 、 うつくしく無駄 の ないさらり と した文章 。 水 の 中 に 浸かっ て いるような心地よさ が ある 。 テンポ も 良く読みやすい 。 平凡な大学生 の 日常 と 心境 に 幻想的な夢 の 世界 が 折り込まれる 。 重苦しい主張 も テーマ も ない 。 ただただ洗練された言葉 が ひ と つ の 切り取られた世界 を つくる 。 脱力し て いる と いえばいいだろうか 。 それ で い て 作品全体 に 渡っ て どこか切なさ を 漂わせる 。 純粋 に 読ん で 良かった と 思わせる何か が ある 。 平凡な大学生 を ひ と と き で も 経験した人なら誰し も 共感 で きる の で は ないだろうか 。

共感 。 愛 で も ないし旅立たないし 、 青春 で も ないか も 。 : 2005-09-18
前田司郎さん と いう人 は 全く知らなかったけど 、 群像 に 収められ て いた愛 で も ない青春 で も ない旅立たない は 秀逸だった 。

愛 で も ないし青春 も し て ないし旅立たないんだけど 、 作者 と 同世代 の 若者(少し前 の 大学生 。 今 も 同じな の かな?) の 姿 を よく描け て る と 思う 。 適当 に アルバイトし て 、 友達 と なん と なくつるん で 、 そ の 中 の 一人 と 浮気しちゃっ て 、 彼女 を 失っ て ちょっ と 後悔する 、 そんな主人公 の 毎日 は ゆらゆらしな が ら続い て いく 。
すごい共感 で きた 。 そうだ 、 俺ら は こんなんだっ て 。 特 に 何 も ないけど 、 思っ て 感じ て 動い て 話し て 生き て たぞっ て 。 意味なん て なかった毎日 。

で も 僕ら の 世代 に し て みたら 、 こ の ゆらゆらした毎日 が 「青春」だった の か も しれないっ て 思った 。 愛 で も ない旅立たないけど青春だったか も 。


恋愛の解体と北区の滅亡
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わたしたちに許された特別な時間の終わり

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